どうも、りゅーです。
昨日ブログで好きな夏コンの課題曲についての記事を書いた。今回はその続きというか同系統のものとして、好きな吹奏楽曲について書いていきたいと思う。といっても同じ楽曲でもアレンジやカットが異なる関係上この曲が好きってより、この団体のこの演奏が好きって感じになると思われる。
厳密な吹奏楽曲というと吹奏楽オリジナルの楽曲であり、オーケストラ編成の吹奏楽アレンジ楽曲などは含まないのだが、今回に限っては広義的な意味、つまりオーケストラ編成の吹奏楽アレンジ楽曲なども含めていきたい。
基本的に載せる音源は基本的に全日本吹奏楽コンクールで実際に演奏されたものである。
課題曲の記事を読みたい人は以下のリンクより
- 「スペイン奇想曲」より
- アルプスの詩
- 歌劇「トゥーランドット」より
- 交響曲第5番「革命」より 第4楽章
- バレエ音楽「シバの女王ベルキス」より ⅠⅣ
- 紺碧の波濤
- 森の贈り物
- 華麗なる舞曲(その1)
- 華麗なる舞曲(その2)
- ハリソンの夢
- 吹奏楽のための交響曲「ワインダーク・シー」
- 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より
- 吹奏楽のための祝典序曲「科戸の鵲巣」
- シンフォニエッタ第2番「祈りの鐘」
- ウィンドオーケストラのためのムーヴメントⅡ「サバンナ」
- 楽劇「ワルキューレ」より
- 中国の不思議な役人
- 交響詩「ローマの祭」
- 最後に
「スペイン奇想曲」より
演奏は市立習志野高校。2015年演奏。
そもそも習志野高校はオケ編の楽曲に非常に強く、特に名演といわれることが多いのがこのスペイン奇想曲である。
バレエ音楽「青銅の騎士」より
演奏は市立習志野高校。2009年演奏。
先ほどのスペイン奇想曲にならぶ名演とされている。
アルプスの詩
演奏は福工大附属城東高校。2005年演奏。
もともとシュトラウス作曲のアルプス交響曲に触発されて作成された楽曲。ウィンドマシンと呼ばれる風を起こす専用の楽器を用いるのが特徴。
歌劇「トゥーランドット」より
演奏は埼玉栄高校。2006年演奏。
今までいろんな団体がトゥーランドットを演奏してきているが、この演奏がダントツで上手だと思う。埼玉栄は歌劇が本当に強い。
交響曲第5番「革命」より 第4楽章
演奏は鹿児島情報高校。2010年演奏。
開幕の金管がもはやオーケストラのそれ。とんでもない圧力で襲い掛かってくる。
バレエ音楽「シバの女王ベルキス」より ⅠⅣ
演奏は野庭高校。1995年演奏。
現在野庭高校は日野高校との再編統合により廃校となっている。野庭高校が全国大会に出場した最後の大会の演奏であり、最後の大会で1位に輝いたまさに伝説的演奏。
紺碧の波濤
演奏は幕張総合高校。2011年演奏。
もともともっとテンポの遅い楽曲である。難解なフレーズも多い中ここまでテンポを速めて綺麗にまとまってる演奏はなかなかない。
この幕張総合高校、この演奏で全国初出場かつ初金賞らしい。すごすぎる。
森の贈り物
演奏は玉名女子高校。2014年演奏。
九州支部は女子高が非常に強く、九州から出てる全国常連校は精華女子高校、玉名女子高校、活水中学・高校と3校存在する。
音が非常にやわらかできいてて心地いい。とくにコルネットソロがものすごく上手。
華麗なる舞曲(その1)
演奏は岡山学芸館高校。2011年演奏。
華麗なる舞曲は吹奏楽曲のなかでもかなり有名な曲となっており、その要求される技術の高さから演奏するだけでもすげえってなりがちな曲でもある。
精華女子を筆頭に様々な高校が全国大会で華麗なる舞曲を演奏してきているが、この岡山学芸館の演奏がいちばん透明感のある綺麗な演奏ではないかと思う。
華麗なる舞曲(その2)
演奏は洛南高校。1992年演奏。洛南がまだ男子校時代の演奏。
精華女子は豪華絢爛、岡山学芸館は透明感があり綺麗など演奏した高校それぞれ特徴がありそれが醍醐味ともいえる。ではこの洛南の演奏はなにが特徴なのかというとその圧倒的なアツさである。
技術や音のきれいさなどは岡山学芸館や精華、高輪台、横浜創英、磐城のほうが優れているかもしれない。しかしそれすらも超えてしまうなにかがこの演奏にはある。ぜひ聞いてほしい。
ちなみにこの時の洛南の演奏人数は40人である。*1しかもばちばちの進学校であるためあまり練習時間もとれなかったという話もある。どうなっとんねん。
ハリソンの夢
演奏は洛南高校。2003年演奏。
多くの吹奏楽曲にはグレードというものが定められており、基本的に難しいとされている曲(華麗なる舞曲など)はグレード6に分類されている。しかしこの楽曲は作曲者が「グレード6を超える曲」ということを示すためにグレード7に設定した曲となっている。後にも先にもおそらくグレード7の曲はこの曲だけである。たぶん。
とにかく難しい。変拍子なのはもちろんテンポから連符の激しさまで聞けばわかるやばい曲となっている。
吹奏楽のための交響曲「ワインダーク・シー」
演奏は精華女子高校。2016年演奏。
この音源はコンクールのものではなく定期演奏会のものとなっているが、こっちのほうが好みであるため定期演奏会のほうを貼った。
開幕のホルンの迫力、そして不協和音がとにかくかっこいい。
歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より
演奏は北海道旭川商業高校。2010年演奏。
高校時代バスクラの先輩にこの曲の存在を教えてもらい、そこからしばらくこの曲しか聞いていなかったくらい好きな曲かつ好きな演奏。
序盤から終盤までずっときれいだし、終盤のコーラスなんてもう感動できる。名演だと思います。
吹奏楽のための祝典序曲「科戸の鵲巣」
演奏元は不明。読み方は「しなとのじゃくそう」
大編成版とコンクール版と2種類スコアが存在するが、この音源は大編成版のカットなしフル尺のものである。コンクール音源ではない。
大編成版を吹いたことがあるがクラリネットが6番まであったり、ユーフォチューバが2番まであったり、コントラアルトクラのソロがあったり色々凄い譜面だったのは覚えてる。フルスコアは当然であるが新聞紙みたいになっている。
シンフォニエッタ第2番「祈りの鐘」
演奏は春日部共栄高校。2010年演奏。
題名に鐘とついてる曲らしく定期的にチャイムが鳴っている。
ちなみにこの曲は春日部共栄高校の委嘱により作曲されたものだが、同じく春日部共栄高校の委嘱作品として「ラッキードラゴン」がある。こちらも名曲なのでぜひ聞いてほしい。
ウィンドオーケストラのためのムーヴメントⅡ「サバンナ」
演奏は市立柏高校。2005年演奏。
過剰な編曲として物議をかもした演奏。個人的には世界観が爆発してて好きな演奏ではある。
アレンジを加えすぎて審査員と作曲者から大批判を浴び、さらに作曲者から「市立柏高校は自分の曲を演奏するな」といわれたらしい。さらにこの演奏がきっかけとなったのか翌々年からエレキベースの使用も禁止となっている。
楽劇「ワルキューレ」より
演奏は大阪桐蔭高校。2011年演奏。
中盤から終盤にかけての低音がとんでもないことになっている。こういう低音のやばさがにじみ出ている演奏大好き。
調べて知ったのだがこの演奏、実は全国大会では初演らしい。すごい。
中国の不思議な役人
演奏は小松明峰高校。2009年演奏。
序盤の木管の連符の嵐、トロンボーンのソリ、終盤の盛りあがり、どれをとってもすごい。
この曲も吹いたことがあるのだが、チューバの最高音がHiEsまでだったのはものすごい衝撃的だった。
交響詩「ローマの祭」
ローマ三部作と呼ばれる曲たちの一つ。ほかは「ローマの松」「ローマの噴水」となっている。今回は三部作の中で最も好きな曲である「ローマの祭り」を紹介させてもらった。また全楽章とも好きであるため、今回はフル尺の演奏を貼った。もちろん全国大会でも演奏されているから気になる人は探してみてほしい。
最後に
吹奏楽曲というものは夏コン課題曲も含まれるものなので、数は夏コン課題曲の比ではない。もちろん今回紹介した曲以外にも好きな曲は非常に多い。
ぜひ興味を持ってもらえたらいろんな曲を調べて聞いていってほしい。
それでは。
*1:人数不足による音の薄さを補うために楽器を掛け持ちしている。