どうも、りゅーです。
先日「好きなSCPオブジェクトについて」というタイトルで記事を投稿した。しかしあの記事内では基本的に用語についての解説も補足も行っていないため、知らない人からすると訳分からない用語がたくさんって感じだと思う。
そこで補足としてこの記事に用語の軽い解説を載せるとする。
注意点
- 「好きなSCPオブジェクトについて」内に記載はないが、世界観を理解するために必要であると感じた用語も解説している。
- ものによっては本当に軽くしか解説してないので、詳細な解説を知りたい場合は各自調べて欲しい。
好きなSCPオブジェクトについてまとめた記事のリンクは以下
目次
- SCP Foundation / SCP財団
- Tale
- 特別収容プロトコル
- SCPオブジェクト
- メタタイトル
- オブジェクトクラス
- O5評議会
- 機動部隊
- Dクラス職員
- 誤伝達部門
- ミーム
- ヒューム値
- 要注意団体
- まとめ
SCP Foundation / SCP財団
コンテンツとしてのSCP財団について簡単に説明すると「架空の秘密組織であるSCP財団にまつわるストーリーをまとめているサイト」である。
世界観、組織としてのSCP財団について簡単に説明すると「科学では説明できない特性を持つ異常な存在(オブジェクト)を収容している架空の秘密組織」である。
サイトを見ればわかると思うが、このコンテンツは物語のようにストーリーが展開されている訳ではなく、収容しているオブジェクトに対する報告書を通じてストーリーを読み取ったりするものとなっている。
そのため、初心者向けだったりなどの違いはあれどどのオブジェクトの報告書から読んでも全く問題ない。
ちなみにSCPというワードは財団の理念である「Secure(確保)」「Contain(収容)」「Protect(保護)」から来ている。
Tale
単語の意味である「物語」そのまま。
報告書が財団内の公式書類であるなら、こっちは財団職員やオブジェクトなどを絡めた物語である。
ものによってはちょっとした小説レベルのものだったり、オブジェクトを真に理解するには不可欠のものであったり様々なものがある。
特別収容プロトコル
オブジェクトを収容する際に定める扱い方マニュアルみたいなやつ。ちなみに英語では「Special Containment Procedures」であるため、こちらも略せばSCPとなる。
ちなみに「SCP-○○○」というものは「収容手順○番で管理されるオブジェクト」という意味である。つまり初めて報告書が作成されたオブジェクトであるSCP-173は「収容手順173番で管理されるオブジェクト」ということである。
間違えがちだが、SCPの後に振られる番号は発見順というわけではない。
わかりやすい例を挙げるならばSCP-3000である。このオブジェクトは記憶処理剤に関わるかなり重要なオブジェクトとなっているため、おそらくかなり初期に発見されたオブジェクトであると予想できる。
SCPオブジェクト
財団が収容している異常存在のこと。単にオブジェクトと呼ぶこともある。
オブジェクトに似た単語として「アノマリー」や「SCiP」が存在するが違いは以下の通り。
- アノマリー : 世の中に存在する異常存在全て。基本的にアノマリーは収容対象であるため、同じ意味とされることがある。
- SCiP : 財団世界におけるオブジェクトの呼び方。オブジェクトというワードはSCPオブジェクト以外にも英単語としてのも使用されるため、このワードが生まれたと思われる。
記事内で見る表現としてはオブジェクトよりもアノマリーやSCiPの方が多いので覚えとくといいかもしれない。
メタタイトル
そのオブジェクトの特徴や性質などを端的に表したものと思ってもらって構わない。
基本的に財団職員はそのオブジェクトについてメタタイトルで呼ぶことはない。しかし、SCP-076-2は自分のことをアベルと呼んでいるだけあり、財団職員もSCP-076-2ではなくアベルと呼ぶことも多いことからわかる通り、一部のオブジェクトはメタタイトルで呼んだりする。
オブジェクトクラス
そのオブジェクトの収容難易度を表すもの。主に「主要なオブジェクトクラス」「副次的なオブジェクトクラス」に分けることができる。
主要なオブジェクトクラス
ほぼすべてのオブジェクトはSafe Euclid Keter Neutralized Thaumiel Apollyon Archornの7つのうちどれかに属している。
Safe
収容手段が確立されており、しっかり収容さえしていれば安全なオブジェクトに与えられる。
よくSafeのオブジェクトはしっかり管理されている核爆弾と称されることが多い。起動してしまえば大惨事になってしまうものも多くあり、一概に安全というわけではない。当然本当にSafeなやつもあるが。
代表的なオブジェクト
- SCP-2800「カクタスマン」
- SCP-343「神」
- SCP-242-JP「SCP-242-JPの無料体験コースをただいま実施中です。」
Euclid
一応収容はできているものに与えられる。
しっかり管理できる特別収容プロトコルが決められるまではとりあえずEuclidにしておくみたいなものもあり、オブジェクトクラスの中では一番多いものとなる。
代表的なオブジェクト
- SCP-173「彫刻-オリジナル」
- SCP-049-ARC「ペスト医師」
- SCP-096「シャイガイ」
Keter
収容できているとはいい難く、そして危険度も高いものに与えられる。
基本的にこのオブジェクトクラスが与えられているオブジェクトはどれもこれもチートみたいな能力を持っている。
さらに報告書が作成された時期によって傾向が異なる。
代表的なオブジェクト
- SCP-682「不死身の爬虫類」
- SCP-1000「ビッグフット」
- SCP-2719「内側」
Neutralized
無力化されたオブジェクトに与えられるもの。行ってしまえば元SCPオブジェクト。
既に異常性を失ってしまっているものであるため、各報告書には無力化された経緯が書かれている。
代表的なオブジェクト
- 恩人三部作(SCP-147-JP / SCP-998-JP)
- SCP-1983(先のない扉)
- SCP-1595-JP(プレゼン及びターゲッティング不足)
Thaumiel
Keter級の異常存在に対して無力化することができるようなオブジェクトに与えられる。財団の切り札とも呼ばれることも多い。
元々主要なオブジェクトクラスではなく、副次的なオブジェクトクラスであったが、該当オブジェクトが増えてきたため主要なオブジェクトクラスとなった。
代表的なオブジェクト
- SCP-001 - ロジェの提言-Keter任務
- SCP-1968「世界を包む逆因果の円環」
- SCP-2000「機械仕掛けの神」
- SCP-3000「アナンタシェーシャ」
Apollyon
収容が不可能であり、なおかつ世界を滅亡に直結するような性質を持つオブジェクトに与えられる。財団の敗北宣言ともとることができるオブジェクトクラス。
Thaumiel同様後から主要なオブジェクトクラスになったもの。
初出はSCP-2317でしばらくはこのオブジェクト専用のオブジェクトクラスだった。
しかしApollyonのオブジェクトが増え、このオブジェクトよりも危険なものが増えたためオブジェクトクラスが変更となった*1。
ちなみに日本支部には似たようなオブジェクトクラスとしてAinというものが存在するが、こちらは副次的なオブジェクトクラスとなっている。
代表的なオブジェクト
- SCP-001 - S.D.ロックの提言
- SCP-4005「神聖なる天上の中国伝説都市」
- SCP-4780「ちぢんだ」
- SCP-6000「蛇、箆鹿、放浪者の図書館」
Archorn
収容自体は可能であるが、収容を行うと何か不都合が発生するため、あえて収容を行っていないオブジェクトに与えられる。
こちらもThaumiel、Apollyon同様に副次的なオブジェクトクラスから格上げされたもの。ちなみに格上げされた時期はApollyonと全く同じ。Theumielはもっと前から格上げされている。
代表的なオブジェクト
- SCP-001 - I.H.ピックマンの提言
- SCP-1661「グレムリン」
- SCP-4246「海洋偏愛症、あるいは原初の仔の夢」
副次的なオブジェクトクラス
主要なオブジェクトクラス以外のオブジェクトクラスのこと。
特殊/物語風クラス群
何らかの理由によりどのオブジェクトクラスもつけることができないものの総称。基本的に記事を読めばなぜそのようなオブジェクトクラスが与えられているのかわかるようになっている。
以下は具体例となっている。
- Tiamat:SCP-3396「至天蟲」、SCP-5034「肉の天使たち」
- Dammerung:SCP-2718「その後に起こるのは」
- Juggernaut:SCP-654-JP「マトリョーシカ」
- Former:SCP-2602「旧・図書館」
- Glorious:SCP-1561「暴君の託け」
- None:SCP-2508「長い待ち時間」、SCP-2165「救い難き物」
- Unclassed:SCP-444-JP「緋色の鳥」*2
Explained
発見当初はSCPオブジェクトとして収容されていたが、科学などの発展により異常性が科学的に解明できたものに対して与えられるオブジェクトクラス。
アイテム番号の末尾に-EXを付けられているので見た目での判断はしやすい。
代表的なオブジェクト
- SCP-1851-EX「ドラペトマニア/逃亡奴隷精神病」
- SCP-8900-EX「青い、青い空」
- SCP-014-JP-EX「君のその顔が見たくて」
O5評議会
簡単に言うと財団のトップ。12-13人おり、それぞれO5-1、O5-2のように呼称される。
言ってしまえば社長的な感じなので直接オブジェクトに関わることは無いが、危険なオブジェクトに対する最終的な決断をする際に見ることが多い。
機動部隊
特定のオブジェクトが引き起こす事件などに対応するためのチーム。
通常のエリート機動部隊のほかにも、死者のみで構成されたチーム(機動部隊オメガ-0("アラ・オルン"))、特定のオブジェクトに対抗するために、そのオブジェクトから出現した人から友好的な人を引き抜いて構成したチーム(機動部隊オメガ-12("アキレウスの踵"))など、多種多様な種類の機動部隊が構成されている。
Dクラス職員
一言で言えば財団のモルモット。
オブジェクトの異常性を調べるには実験が不可欠であり、ものによっては非常に危険である。そのような時に駆り出されるのがDクラス職員。
基本的には各地の死刑囚や自殺志願者で構成されていることが多い。
誤伝達部門
あまり知名度のない部門ではあるが、向こうの記事内で誤伝達部門管轄のオブジェクトを1つ紹介したためここで紹介。
この部門は「そのオブジェクトの異常性によりまともに報告書が作成できないようなものに対して、真実を推測できるような報告書をつくる部門」となっている。
この部門がかかわるオブジェクトは必然的に直接的な説明はされなくなってしまうため、全体的に難解なものになることが多い。
代表的なオブジェクト
- SCP-4517「それほどNじゃない」
- SCP-4428「マイケルズ博士は危険に晒されていません」
- SCP-5034「肉の天使たち」
ミーム
「ミーム」という言葉自体はSCP財団というコンテンツ特有の言葉ではなく、現実に存在するれっきとした言葉である。しかし、様々な場面で用いられる用語であるためここではSCP財団で用いられる場合の意味を説明する。
SCP財団で「ミーム」というワードが出た場合、「人間の言動に影響を及ぼすもの」という認識で構わない。従って文化や宗教なんかもミームに含まれる。
このミームがオブジェクトによって違うものに置き換わってしまったり、とあるミームに曝されて強制的に言動に影響がことを「ミーム汚染」だったり「ミーム災害」と呼んだりする。
ちなみに他のものに対して逆に存在を隠させるような性質である「反ミーム」を持ったオブジェクトも存在する。
ミーム汚染を引き起こす代表的なオブジェクト
- SCP-1561「暴君の託け」
- SCP-040-JP「ねこですよろしくおねがいします」
- SCP-2472-JP「Nyankoderoga」(閲覧注意)
反ミーム的性質を持つ代表的なオブジェクト
- SCP-055「正体不明」
- SCP-3125「逃亡者」
- SCP-2111「これを読めるなら……」
ヒューム値
現実性の強度を示す財団世界内に存在する数値。単位はHm(ヒューム)。普通の現実のヒューム値は1Hm。
ヒューム値が高ければ高いほど現実性の強度は強く、低ければ低いほど現実性の強度は弱い。そしてヒューム値は高い方から低い方に移動して一定にしようとする作用がある。
例えば気圧は気圧の高い方と低い方があると一定にしようとする。その結果低い方に流れ込むのが風である。それと同じイメージだと思ってもらって構わない。
ヒューム値に差があるときに低い方に流れ込むものは「現実」である。つまり高ヒューム値の人が願ったものを「現実」としてまわりに押し付けることができる。
このように高ヒューム値を持ち現実を好き勝手する能力のことを財団世界では「現実改変能力」と呼んでいる。ちなみに過去改変能力を持つオブジェクトもいる。
一応言っておくが、現実世界にヒューム値は存在しない。
要注意団体
簡単に言うとアノマリーに関わる財団以外の組織。
財団はアノマリーを確保・収容・保護を目的とした組織であるが、当然他にアノマリーに関わる組織・個人は存在する。それらは今後財団の活動を行うにおいて要注意するべきであるためGOI(Group of Interest)というリストにまとめられている。このリストに書かれている組織が要注意団体となっている。
主な要注意団体は以下の通り
世界オカルト連合
略称はGOC*3。おそらく要注意団体としては最も出現頻度が高い。
立場をわかりやすく表すならライバルである。理念としては「アノマリーをすべて破壊することで世界を守る」。
財団と目的は同じだが手法が真逆といってもいいため、GOCが余計な攻撃をすることでオブジェクトが大変なことになったり、逆に財団が収容してオブジェクトが大変なことになったりする。
しかし、目的自体は同じであるためオブジェクトによっては協力体制を敷いたりしている。
ちなみにSCP-1730の世界ではGOCと財団がGOC優勢な形で合併されている。なかなかすごいことになっているためおすすめ。
壊れた神の教会
機械で体が構成された「神」を信仰するカルト宗教。
主に「壊れたる教会」「歯車仕掛正教」「マクスウェリズム教会」の3つの宗派に分かれている。
機械系SCPオブジェクトを武力行使で奪い取ろうとするなかなか脳筋な宗教だが、後述するサーキック・カルトに対しては財団、GOCなどと手を組んで対処しようとしている*4。
蛇の手
財団的には「人型SCPオブジェクト」に分類するであろう人間たちで構成されている小規模な組織。小規模であるが、財団のセキュリティを突破してきたりするすごいやつら。
人型アノマリーであればとにかく収容しようとする財団や、とにかく殺害しようとするGOCとは仲が悪い。特にGOCとは仲が悪い。
構成員がアノマリーであるからか、財団とはことなり一般社会にアノマリーの存在を認知させようとしている。
Are We Cool Yet?
アートテロリスト集団。AWCY?と略されることも多い。
彼らが作成したアノマリーのどこかに「Are We Cool Yet?」と書かれていることが多い。
サーキック・カルト
サーキシズムという教義により腐肉、疫病を崇拝対象としているカルト宗教。
教祖は「崇高なるカルキスト・イオン」であり、様々な儀式的魔術、異次元空間の操作も行うとされている。
構成員は基本的に人間卒業しており、ものによっては人間1人がオブジェクトクラスKeterクラスとされることもある。
各構成員の戦闘力の高さ、その悪質な性質により要注意団体の中でも最強クラスの危険性となっている関係で「世界全ての敵」とされることも多い。
SCP-2217では財団とGOC、境界線イニシアチブ、壊れた神の教会という4つの組織の連合VSサーキック・カルトという構図での最終決戦が始まるのではないかとされている。それほど強大な、かつ厄介な組織となっている。
日本生類総研
日本が誇るマッドサイエンティスト集団。異常存在を作りだしてそれを売買して利益を出している。
生み出す異常存在は世界を滅ぼしかねないレベルのものも存在しており、しかもそれの保管に失敗して結局世界の危機につながったりしている。
酩酊街
とある異空間に存在する街。存在理念は「酩酊」「忘却」「停滞」。過去を忘れてただひたすら酒を飲みぼんやりとした幸福感に浸り続ける街。
酩酊街が作成するオブジェクトは危険性の高いものは比較的少なく、そしてメッセージカードが添えられていることが多い。そのメッセージカードの末尾には「酩酊街より 愛を込めて」と書かれている。
如月工務店
日本生類総研クラスにやばいオブジェクトを量産する組織。そしてこの構成員は酩酊街から袂を分かったものと推察されている。
如月工務店は他の依頼されたものに対して善意とも悪意ともとれる方法で改造を施す性質もあり、その性質が果てしなく厄介となる。
具体例を挙げるとすればSCP-619-JPだろう。このオブジェクトはある過疎の村に対して「永遠に残す」という名目で「村の住人と村をそのまま永遠に閉じ込めてしまう」というものである。このように依頼を歪曲して解釈するのが如月工務店の特徴。
ちなみに彼らが使う「建材」には「人間」も含まれる。人柱として使うほかにも、金属などに置換したりもしている。
他にも要注意団体は挙げればきりがないレベルで大量にいるため、それぞれ調べてみるといい。
まとめ
以上がSCP Foundationにおける用語の解説である。
これ以外にもいろいろ用語は存在するが、以上の単語を軽くでもいいので把握しておくと読みやすさが代わってくると思われる。